12年度診療報酬改定 EPO製剤価格下落で透析点数引き下げへ
公開日時 2012/01/31 04:01
中医協は1月30日の総会で、12年度の診療報酬改定の改定項目について議論し、エリスロポエチン(EPO)製剤の価格が低下し、低価格品に置き換わっている現状を踏まえ、包括点数を引き下げることを了承した。
厚労省は同日の会合で、EPOについて、「価格が低下し、同じ効能を有するが、より低価格であるエポエチンベータペゴル(製品名:ミルセラ注シリンジ)等への置換が進んでいる現状を踏まえ、包括点数を見直す」との方針を提示した。特に反対意見は出ず、現在、慢性維持透析の評価は、▽4時間未満▽4時間以上5時間未満▽5時間以上――に分けて実施しているが、いずれの区分でも包括点数を引き下げることが決定した。
後発品促進へ一般名処方で加算新設
同日の会合では、後発医薬品の使用促進についても議論。保険薬局での後発品在庫負担軽減という観点から、後発品のある医薬品について、一般名処方した場合に加算を新設することで合意した。ただ白川修二委員(健康保険組合連合会専務理事)は、「システム回収が必要で、医師にも一般名処方により、患者に追加的に説明する負担を強いることになるので今回はやむをえない。ただ、未来永劫続けるのではなく、一定期間を設ける必要がある」と注文をつけた。