田辺三菱 アルガトロバン特許訴訟 米国で控訴審勝訴
公開日時 2011/08/24 04:00
田辺三菱製薬は8月22日、抗トロンビン剤アルガトロバンの米国での特許無効を主張する2社の控訴審で、米国連邦巡回裁判所が、10年6月の第一審での「アルガトロバンの製剤を保護する米国特許(以下「本件特許」)は有効である」との判決を全面的に支持する判決を下したと発表した。同社は、今回の判決により「本件特許が満了する2014年6月30日まで、アルガトロバンの後発品は承認されず、販売もできないことになる」としている。
この訴訟は、アルガトロバンの後発品をFDAに申請したBarr Laboratories, Inc.とPliva-Hrvatska D.O.O.に対し、田辺三菱と三菱化学(特許権者)、Encysive Pharmaceuticals Inc.(米国でのアルガトロバン新薬申請ホルダー)、グラクソ・スミスクライン(米国でのアルガトロバン販売者)と共同で、ニューヨーク州南部連邦地方裁判所に提起したもの。田辺三菱側の主張を認めた10年6月の第一審の同地裁判決を不服とした2社が控訴していた。
アルガトロバンは、選択的抗トロンビン剤で、米国においては00年より「ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)」の治療薬として販売開始され、欧州、カナダ、日本でも使用されている。