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薬食審・第一部会 制吐剤と骨粗鬆症薬の2新薬を審議、承認を了承

公開日時 2011/08/01 04:03

厚生労働省の薬食審医薬品第一部会は7月29日、抗がん剤投与に嘔吐などを抑える小野薬品の制吐剤と、旭化成ファーマの週1回投与の骨粗鬆症薬の新規注射剤を審議し、いずれも承認することを了承した。9月にも正式承認となる運び。

 【審議品目】
 ▽プロイメンド点滴静注用150mg(一般名:ホスアプレピタントメグルミン、小野薬品):「抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)(遅発期を含む)」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。
経口のNK1受容体拮抗型制吐薬イメンドカプセル(一般名:アプレピタント)のプロドラッグ。がん患者の中には経口剤の服薬が困難な人がいるほか、抗がん剤には点滴静注で投与される薬剤が多い。こういった医療現場からの注射剤へのニーズに応えるため、今回の注射タイプの制吐薬の開発を進めてきた。

▽テリボン皮下注用56.6μg(テリパラチド酢酸塩、旭化成ファーマ):「骨折の危険性の高い骨粗鬆症」を効能・効果とする新投与経路・新効能、新用量医薬品。再審査期間6年。
テリパラチドは骨形成促進作用のあるヒト副甲状腺ホルモン(ヒトPTH)製剤で、週1回の皮下投与で効果を発揮する。 主成分のテリパラチドは、日本イーライリリーが販売する骨粗鬆症治療薬「フォルテオ皮下注」と同じ成分だが、リリーのは遺伝子組換えに対し、旭化成のは化学合成。旭化成は1987年からテリパラチドを副甲状腺診断薬として販売している。

【報告品目】(8月にも承認予定)
▽レミケード点滴静注用100(インフリキシマブ遺伝子組換え):「クローン病」を効能・効果とする新用量医薬品。
今回承認されることになったのは、現在の用法・用量では「体重1kg当たり5mgを1回投与」に加え、「6週の投与以後、効果が減弱した場合には、体重1kg当たり10mgを1回を投与量とすることができる」を加えた。

2成分の未承認適応の公知申請を了承 保険適用に

29日の部会では、2成分の未承認適応症の公知申請が了承された。同省の特例措置により、この適応症は半年程度かかる正式承認を待たずして、公的健康保険を適用された。了承されたのは次のとおり。

▽カイトリル(グラニセトロン塩酸塩、中外製薬):追加適応「放射線照射に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)

▽ジアグノグリーン注射用(インドシアニングリーン、第一三共):追加適応「脳神経外科手術時における脳血管の造影」

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