医師限定コミュニティサイト「MedPeer」を運営するメドピアはこのほど、病院ホームページの更新頻度に関する調査結果をまとめた。全体の93％の医師が勤務する病院にホームページがあり、更新頻度は４割強の病院で「新しい情報が出来たときに随時」と回答。一方、「毎日更新」「１週間程度で定期更新」は合わせて４％にとどまった。また、複数の医師は、ホームページを見て受診する患者が増えているとの声を寄せており、受診行動に対する病院ホームページの果たす役割が増していることも今回示唆された。会員医師は約３万6000人。

調査は５月27日～６月２日に実施した。有効回答数は2514件。この調査は、会員医師がほかの会員医師に日常診療などにおける素朴な疑問を聞くもので、今回は、病院情報をホームページで検索されることが多くなっているが、ホームページの更新頻度はどのくらいかという内容。

その結果、医師の休診・代診や予防接種などのお知らせなど「新しい情報が出来たときに随時」との回答が43％と最も多かった。この回答医師からは「（患者は）結構ホームページを見て来ているのでびっくりする」（50代、産婦人科）や「ホームページを見て受診したり求職したりする人も多い」（50代、麻酔科）、「多くの患者はホームページによるアナウンスを見て受診するケースも増えている。出来る限りタイムラグのないようにしたい」（40代、一般外科）などホームページと受診行動との関係に言及するコメントが散見された。

また、「研修医やレジデント獲得のための医療情報、研修生活などについて随時更新している。管理は医師がしている。医学生は自分たちが考えている以上にホームページを見ているので中途半端でいい加減な管理では印象が悪くなるようだ。きちんと魅力あるホームページは必要」（30代、消化器内科）といった声も寄せられた。

一方、「毎日定期更新」は１％、「１週間程度で定期更新」は３％で、更新しているものは感染症速報やブログとのコメントが見られた。これらの医師からは「更新されていないと患者から信頼されない気がする」（30代、産婦人科）や「比較的頻回に更新しないとアクセス数が落ちる」（40代、精神科）との意見が寄せられた。

そのほか、「１か月程度で定期更新」は９％、「数か月に１回程度で定期更新」は17％、「年に１回程度で定期更新」は16％――だった。これらの病院の医師からは、▽患者への情報発信（休診情報など）▽看護師などの求人▽研修医へのアピール――などの観点からもっとマメな更新を管理部門に求めているものの、なかなか改善されない現状を訴える声が多く見られた。