呼吸器疾患吸入薬GE ビジネスチャンスあるも参入に障壁
公開日時 2010/06/07 04:00
今年後半にはグラクソスミスクライン(GSK)の吸入ステロイド/β2刺激薬Advair(サルメテロール/フルチカゾン)が、数年以内にはアストラゼネカのシムビコート(ブデゾニド/ホルメテロール)、ベーリンガーインゲルハイムの抗コリン薬スピリーバ(チオトロピウム)がそれぞれ特許切れを迎える。
米国の喘息・COPD市場は2008年では152億ドル、世界では320億ドルと大規模なため、ジェネリック企業には魅力的だ。しかし、FDAが呼吸器疾患吸入治療薬の生物学的同等性基準を確立していないこと、加えて吸入器の特許が残存していること、吸入剤の技術が高度なことなどからGE企業には参入の壁は厚い。
一方、技術力を有するテバやサンドは同部門への参入を狙っている。テバは、米国でProair(albuterol)やQvar(ベクロメタゾン)に加え、Pulmicort Respules(ブデゾニド)を発売している。しかし、Advairについては、吸入器ディスカスを真似ることが難しいとし、GSKの優位性を認めているところだ。
サンドは4月に米国の呼吸器分野に強く、新規DDS技術Freepathを持つOrielを買収、ディスカスに競合できる吸入器の開発を目指している。
(The Pink Sheet 5月24日号より) FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから