東和薬品はこのほど、同社の口腔内崩壊錠(OD錠)の製剤技術が、優れた製剤化技術を表彰する2010年度日本薬剤学会・旭化成創剤開発技術賞を受賞したと発表した。水なしで服用できるOD錠は一般的に、口腔内で速やかに崩壊する一方で、調剤時に割れやかけなど崩れやすい側面がある。同社のOD錠は口腔内で溶けやすくて服用感が良いうえ、調剤時に崩れにくいため医療現場からも評価が高く、今回の受賞に至った。

調剤の現場では、高齢者らの飲み忘れや飲み間違いを防止する観点から、一包化薬がよく行われる。同社はOD錠についても、PTP包装に加え、調剤時の利便性向上に向けてボトルによるバラ包装で販売している。同社広報室は、「特にバラ包装の製品で評価をいただいた。『溶けやすさ』と『硬度』と相反するところの有用性が高いとの評価と思う」とコメントした。

同社は降圧薬アムロジピン（一般名、以下同）、糖尿病治療薬ボグリボース、抗潰瘍薬ファモチジン、抗潰瘍薬ランソプラゾール、抗精神病薬リスペリドン――の５成分でOD錠を販売。今月に予定する追補収載では、排尿障害改善薬タムスロシンでもOD錠を投入する計画だ。