正しい点眼方法はわずか5.8% 誤使用は効果を弱め、副作用の懸念も
公開日時 2010/03/18 04:00
全国の点眼したあと行動について、目に病気をもつ全国の40~60代の男女の患者1200人に聞いたところ、「目をぱちぱちさせている」など間違った行動をとっている人が9割に上ることが、ファイザーによる調査で判明した。正しいのは、薬が鼻やのどに流れ出てしまわないように「しばらくの間、目頭を押さえながら目を閉じている」で、この行動をとっているのは、わずか5.8%だった。
点眼後の行動について「目をぱちぱち」が43.3%、「しばらくの間、目を閉じている」30.2%、「しばらくの間、目を見開いたままじっとしている」が15.1%で、いずれも誤り。調査では、1度に何滴もさしているにもかかわらず、それが正しい使い方と思っている人も79.4%と8割に上った。
眼科学が専門の岐阜大学大学院の山本哲也教授が、この調査にコメントを寄せ、「目薬は1度に2滴以上さした方が、1滴よりも効果が大きいと誤解している人も多いが、1滴の量は目の中にためることができる量にあわせており、それ以上さしても目の外にあふれるだけで効果が高くなることはない」と指摘。
さらに、目をぱちぱちさせたりするなど誤った使い方すると、目の外に薬が流れてしまったり、鼻やのどに流れてしまって「効果が十分に得られない」ことに加え、鼻に流れると「全身的な副作用を起こす場合もまれにある」と警告。正しい使い方をするよう求めている。