アールテック・ウエノ メドウェイ問題のあおりで新薬開発が中止に
公開日時 2009/11/17 04:00
眼科と皮膚科に特化した製薬会社であるアールテック・ウエノは11月16日、遺伝子組換え人血清アルブミンに関するライセンスを田辺三菱製薬から受け開発着手していたドライアイ治療用点眼液について、開発を中止すると発表した。そのため田辺三菱とのライセンス契約を解消する方向で交渉することになった。
開発していた新薬の有効成分は、田辺三菱の遺伝子組換えアルブミン製剤メドウェイ注25%と同じもの。3月、田辺三菱が、メドウェイ注5%について承認申請データの改ざんがあったとして承認取り下げ、25%製剤も自主回収。25%製剤と同成分同含量の治験薬原料も回収されてしまったことから、アールテック・ウエノは7月からフェーズ1を途中で終了していた。
しかし、供給再開のめどがたたないとして、このほど「遺伝子組換え人血清アルブミンを有効成分としたドライアイ治療用点眼液の開発を中止せざるを得ない」と判断した。「今後はアルブミンの新たな供給先を探索し、アルブミンを有効成分としたドライアイ治療用点眼液の開発を継続する意向」だとしている。