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大塚製薬 韓国当局と医薬品研究開発の促進で合意 自社品の開発迅速化ねらう

公開日時 2009/09/10 04:02

大塚製薬は9月9日、韓国当局との間で、韓国国内での医薬品研究開発に協力していくことで合意したと発表した。韓国当局とこのような形で協力は日系企業では初めて。当局と合意すると韓国国内での認知度が上がり、臨床試験のスピードアップにつながるという。

大塚は日本や韓国を含む国際共同治験として、抗結核薬「OPC-67683」(開発ステージ=フェーズ2、治験実施国・地域=日韓米欧など)や抗がん剤「OPB-31121」(フェーズ1、日韓米など)の開発を進めており、これらの迅速化につながるとみている。

大塚は今回の合意に基づいて、韓国で13年までの5年間に約1000億ウォン(約80億円)の研究開発投資を行う。現地の医療機関と連携して革新的な医薬品の臨床開発を促進するとともに、治験薬の生産設備を整える。大塚は現在、韓国で胃炎・胃潰瘍治療薬「ムコスタ」、抗血小板薬「プレタール」、抗精神病薬「エビリファイ」を自社販売しているが、これら製品を製造している韓国国内の工場内に治験薬の製造ラインを新設する。

韓国では国策として、医薬品研究開発に関する企業誘致を積極的に進めている。大塚によると、当局と合意しても、優先審査や優遇税制といった特典があるわけではないという。世界の製薬企業のうち、米ファイザー、英アストラゼネカ、仏サノフィ・アベンティスが当局と合意している。

(写真は大塚製薬提供。左が保健福祉家族部の全在姫長官、右が大塚製薬の岩本太郎社長)

 

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