厚労省医薬・生活衛生局は3月22日、新たな副作用が確認された医療用薬7成分について、医療従事者に注意を促すため添付文書を改訂するよう日本製薬団体連合会に通知で指示した。
改訂指示の概要は以下のとおり。(カッコ内は成分名、会社名)
▽ロヒプノール静注用(フルニトラゼパム、中外製薬)
▽サイレース静注2mg(同、エーザイ)
指示概要:「重大な副作用」の「無呼吸、呼吸抑制、舌根沈下」の項に、「重篤な転帰をたどる症例が報告されているため適切な処置を行う旨」追記
「重要な基本的注意」に「投与前に救急蘇生剤及びフルマゼニルを準備する旨及び呼吸循環動態の観察を継続的に行う旨」追記
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):8例(死亡なし)
薬効分類:112 催眠鎮静剤、抗不安剤
▽ロキソニン錠、同細粒(ロキソプロフェンナトリウム、第一三共)、ロキソプロフェンナトリウム内服液「日医工」(同、日医工)他
指示概要:「重大な副作用」に「小腸・大腸の狭窄・閉塞」追記
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):5例(死亡なし)
薬効分類:114 解熱鎮痛消炎剤
※一般薬の添付文書も改訂
▽リスパダールコンスタ筋注用(リスペリドン、ヤンセンファーマ)
指示概要:「重大な副作用」に「アナフィラキシー」追記
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):1例(死亡なし)
薬効分類:117 精神神経用剤
▽ゼプリオン水懸筋注(パリペドンパルミチン酸エステル、ヤンセンファーマ)
指示概要:「重大な副作用」に「アナフィラキシー」追記
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):1例(死亡なし)
薬効分類:117 精神神経用剤
▽ビスダイン静注用(ベルテポフィン、ノバルティスファーマ)
指示概要:「重大な副作用」に「痙攣」追記
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):0例
海外症例が集積し、CCDSの改訂されたことから、専門定員の意見を踏まえた調査の結果、改訂が適切と判断。
薬効分類:131 眼科用剤
▽ラシックス錠、同細粒、同注(フロセミド、サノフィ)他
▽オイテンシンカプセル(フロセミド、サノフィ)
指示概要:「重大な副作用」に「間質性肺炎」追記
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):2例(死亡例なし)
薬効分類:213 利尿剤
▽ベタニス錠(ミラベグロン、アステラス製薬)
指示概要:「重大な副作用」に「高血圧」追記
「重大な基本的注意」に、血圧測定に関する注意喚起を追記
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない):7例(死亡例なし)
薬効分類:259 その他の泌尿生殖器官及び肛門用薬