製薬企業サイト 取得情報の確認の利用多く 医師の9割近く「Web講演会で得た情報の確認」でアクセス
公開日時 2024/12/19 04:52
製薬企業の医療関係者向けサイトにアクセスするきっかけの1位は、「Web講演会で得た情報の確認」――。このような医師調査結果を製薬デジタルマーケティング支援会社のMCI DIGITALがまとめた。「Web講演会で得た情報の確認」と答えた医師は86.7%で、次いで「医療系ポータルサイト(サードパーティ)で得た情報の確認」(85.4%)となった。いずれも3年前の前回21年4月調査から約5ポイント伸びた。一方、「メールマガジンによる案内」や「MRからのメールによる案内」をきっかけに製薬企業サイトにアクセスした医師はいずれも約6割いたが、3年前の前回調査と比較するとその割合は減少していた。
文末の「関連ファイル」に、製薬企業の医療関係者向けサイトにアクセスするきっかけ(21年4月調査との比較)に関する資料を掲載しました(会員のみダウンロードできます。無料トライアルはこちら)。
製薬企業の医療関係者向けサイト(以下、製薬企業サイト)にアクセスするきっかけについて、選択肢を複数挙げて、きっかけとして「該当する」と「やや該当する」の合計割合を見てみた。その結果、1位は「Web講演会で得た情報の確認」(86.7%)、2位は「医療系ポータルサイトで得た情報の確認」(85.4%)、3位は「MRから提供・案内された情報の再確認」(73.0%)、4位は「必要な情報を求めて検索、お気に入りなどからの直接訪問」(72.2%)、5位は「Webサイトからのメールマガジンの案内」(60.8%)、6位は「MRからのメールによる案内」(57.3%)――となった。いずれも回答医師の過半数ではあるものの、知り得た情報の再確認のための利用が多いことがわかる。
3年前の前回調査と比較すると、「Web講演会で得た情報の確認」は5.0ポイント増、「医療系ポータルサイトで得た情報の確認」は4.6ポイント増で、知り得た情報を別の情報チャネルで自ら確認している姿が垣間見える。「MRから提供・案内された情報の再確認」も2.8ポイント伸びた。
一方で、「Webサイトのメールマガジンによる案内」は5.5ポイント減、「MRからのメールによる案内」は2.7ポイント減となった。
コロナ禍を経験して医師がデジタルで情報を取得することに慣れて一般的になるなか、単に一方通行のプッシュメールを送るだけでは製薬企業サイトへのアクセスなど“次の行動”につながりづらくなっている可能性がありそうだ。MCI DIGITALは、「メール送信については、ただ送りたい時に送るということではなく、医師が求めているタイミングに送れることの重要度は上がっているのではないか」とコメントしている。
MCI DIGITALは、製薬企業サイトやその他医療関係企業サイトを閲覧している医師5146人を対象に、製薬企業サイトにアクセスするきっかけに関して調査した。調査期間は7月12日~23日で、インターネットで実施した。