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厚労省・評価検討会 ナウゼリンとグラケーカプセルのOTC化は「不可」

公開日時 2019/12/19 04:50
厚労省の「医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議」は12月18日、消化管運動改善薬・ドンペリドン(販売名:ナウゼリン、協和発酵キリン)と、骨粗鬆症治療薬・メナテトレノン(グラケーカプセル、エーザイ)のスイッチOTC化をいずれも「不可」と判定した。

ドンペリドンは、日本OTC医薬品協会が「可」としていたものの、日本消化器病学会と日本臨床内科医会の両学会が「不可」と評価していた。理由について両学会は、妊婦では禁忌となる薬剤であり、妊娠を自覚する前の妊婦が内服する可能性が高いことや、海外で心室性不整脈、心停止の報告があり、注意喚起されている薬剤であることをあげた。これに対し、湯浅章平委員(章平クリニック院長)は、「報告されている心室性不整脈とそれに伴う突然死は、おそらくQT延長症候群によるものと思われる。これは、服薬後に心電図で確認するしか方法ないので、セルフチェックシートによって自己症状を確認することは難しい」などと指摘。長島公之委員(日本医師会常任理事)も「これだけの副作用が明らかなら、当然否とすべきだ」と同意した。

メナテトレノンについては、▽医療用において骨粗鬆症の発症の予防の適応がないこと、▽骨粗鬆症と診断された患者が対象となっており、骨量減少が疑われるだけでは投与の対象にならないこと―などを踏まえ、「不可」とした。同剤については、日本臨床整形外科学会は「不可」と評価していた一方で、日本OTC医薬品協会が「可」としていた。

いずれも今後、パブリックコメントを実施したうえで、再度同検討会で妥当性の評価を行い、最終的な方向性が決定される。

◎ミオナールは「不可」、ガスモチンは「可」と決定

このほか同日の議論では、筋緊張改善剤・エペリゾン塩酸塩(ミオナール、エーザイ)のスイッチOTC化は「不可」としたものの、消化管運動機能改善剤・モサプリドクエン酸塩水和物(ガスモチン、大日本住友製薬)については「可」とすることを決めた。年明け以降にホームページで結果を公表する。いずれも7月に同検討会で妥当性の評価が行われ、10月から1か月間、パブリックコメントが実施されていた。

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