エーザイ 認知機能セルフチェックできるデジタルツール開発へ 豪企業と提携
公開日時 2019/08/29 03:50
エーザイは8月28日、認知機能をセルフチェックできるデジタルツール「Cogstate Brief Battery(CBB)」の国内における独占的開発・商業化に向けて、オーストラリア・Cogstate Ltd.と業務提携契約を結んだと発表した。製品は一般向け。ツールの活用で、体重や血圧値のように、認知機能を気軽に、かつ客観的に把握してもらい、食事・運動習慣の改善や早期受診につなげたい考え。同社は、全国130超の自治体、医師会、薬剤師会と提携を結んでおり、こうしたプラットフォームを活用して、製品の浸透を進める方針。
CBBは、精神運動機能、注意、作動記憶、視覚学習を評価する4つの認知機能テストから構成されており、米国などですでに活用されている。
同社は、自宅や自体イベントなどでの活用を想定し、一般人を顧客に据えて浸透を図る考え。ただ、将来的には医療機器としての承認申請を行う可能性も検討するとしている。
同社は中期経営計画EWAY2025で、神経疾患やがんなど戦略的重点地域を中心に、医薬品だけでなく、早期診断・早期治療に向けた環境整備やソリューション提供する方針を示している。“Medico Societal Innovator(薬とソリューションで社会を変える企業)を目指しているとしており、認知症領域でも、すでに様々なソリューションの開発に取り組んでいる。