協和キリン 抗体製剤ルミセフで掌蹠膿疱症のP3開始 22年3月終了予定
公開日時 2019/08/28 03:50
協和キリンは8月26日、ヒト型抗ヒトIL-17受容体Aモノクローナル抗体製剤ルミセフ(一般名:ブロダルマブ)について、掌蹠膿疱症を対象としたフェーズ3を国内で開始したと発表した。7月から患者組み入れを開始、2022年3月の終了を予定している。組み入れ予定被験者数は120人。
多施設共同無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験と非盲検継続投与試験を行う。ルミセフの掌蹠膿疱症に対する有効性と安全性を評価する。
掌蹠膿疱症は、掌蹠(手のひらや足の裏)に無菌性の膿疱(膿をもった水ぶくれ)が繰り返し生じる難治性の皮膚疾患。病変発現部位が人目につきやすいことや掌蹠の症状に伴う痛みや痒み、関節痛などを伴うことにより、患者QOLが損なわれやすい。
ルミセフはインターロイキン(IL)-17受容体に対する完全ヒト抗体で、IL-17受容体Aに特異的に結合することで炎症性サイトカインであるIL-17A、IL-17A/F、IL-17F、IL-17Cなどの機能を阻害する。既存治療で効果不十分な尋常性乾癬などの適応症で16年7月に世界に先駆けて日本で承認された。同年9月から販売している。