日本新薬・18年度決算 2ケタの増収増益 自社創製のウプトラビ、国内外で好調
公開日時 2019/05/14 03:50
日本新薬は5月13日、2019年3月期(18年度)の連結業績は売上1147億1600万円(前期比13.1%増)、営業利益206億4400万円(同20.9%増)――となるなど2桁の増収増益だったと発表した。売上、各利益面とも過去最高となった。国内の新薬群の伸長に加え、自社創製の肺動脈性肺血圧症治療薬ウプトラビの海外売上に伴うロイヤルティ収入・マイルストン収入が寄与した。
最主力品の骨髄異形成症候群治療薬ビダーザは18年4月の薬価改定で市場拡大再算定を受け、薬価が18.4%引き下がった。この結果、同剤の売上は144億円、前期比7.6%減となった。しかし、前立腺肥大症に伴う排尿障害薬ザルティアは121億円(同16%増)、ウプトラビは48億円(同79.3%増)となるなど、ビダーザ以外の新薬群は堅調に売上げを伸ばした。
ウプトラビの海外売上に応じたロイヤリティ収入を含む工業所有権等収益は60.2%増の166億2100万円。共同販促収入は27.6%増の50億5700万円に伸長した。
20年3月期(19年度)の計画は、増収増益を見込む。売上高は1.1%増の1160億円、営業利益は1.7%増の210億円と想定。ウプトラビ、ガザイバ、ザルティアなどの新製品群の伸長で長期収載品の減収影響を吸収し、達成を目指す。
【18年度連結業績(前年同期比) 19年度予想(前年同期比)】
売上高 1147億1600万円(13.1%増) 1160億円(1.1%増)
営業利益 206億4400万円(20.9%増) 210億円(1.7%増)
親会社帰属純利益 163億200万円(25.9%増) 165億円(1.2%増)
【18年度主要製品国内売上高(前年同期実績) 19年度予想、百万円】
ビダーザ 14,453(15,643)14,500
ザルティア 12,118(10,449)13,000
トラマール・ワントラム 7,196(6,622)7,500
アドシルカ 5,173(4,617)5,400
ウプトラビ 4,825(2,690)7,300
ルナベル 4,658(5,374)2,000
シアリス 4,592(3,825)3,700
エリザス 2,987(2,916)2,700
アズノールうがい液 2,169(2,363)2,050
エビプロスタット 2,137(2,761)1,800
ガザイバ 1,417(-)3,500