【World Topics】ドラッグストア・チェーンCVSの禁煙政策
公開日時 2015/07/21 03:50
全米に7800の店舗を展開する大手ドラグストア・チェーンCVS。伝統的なドラッグストアとして歯磨きや紙おむつを売る店舗を展開して地域にとけ込みながら、実は、CVSは、すでに米国最大のクリニック・チェーンであり、売り上げで米国最大の処方薬局であり、全米第2位の薬剤ベネフィット管理会社だ。(医療ジャーナリスト 西村由美子)
そのCVSが、7月9日(木)、米国商工会議所(United States Chamber of Commerce)を脱退すると発表して全米を驚かせた。脱退の理由は「米国商工会議所が世界中で展開しているタバコ反対運動に対する反対キャンペーンやロビーイングを容認できないから」。
CVSは昨年、大手ドラッグチェーンストアとしては全米で始めて、店頭でのタバコ販売から完全に撤退し、年間$2ビリオンドル(2400億円超過)のビジネスを捨てたことで注目を集めたばかりである。
流通業から健康産業へ。CVSの将来戦略は明らかだ。
店舗内にナース・プラクティショナーを常駐させてプライマリ・ケアを提供するMinute Clinicは、オバマケアを追い風に急成長している。CVSの戦略は医療のOne Stop Shop for Healthcare だという。
完全禁煙したCVSの次のターゲットは国家プロジェクトでもある肥満対策出やり玉にあがっているポテトチップかソーダか?世間の注目が集まっている。