SGLT2阻害薬スーグラ 市販直後調査第1回中間報告 重篤な副作用21件 皮膚障害13件
公開日時 2014/05/30 03:51
アステラス製薬とMSDはこのほど、SGLT2阻害薬スーグラ(一般名:イプラグリフロジン)の市販直後調査第1回副作用中間報告を自社サイトで公表し、重篤な副作用は21件、このうち13件が薬疹や全身性皮疹に関するものだった。アステラス製薬が発売2週間の副作用状況を報告するのは初めてで、同社は「スーグラの適正使用に向けた取り組みの一環であり、今後も定期的に報告していく」としている。
対象期間は承認を取得した1月17日から4月30日まで。スーグラの発売日は4月17日。この間に報告のあった副作用は133件で、薬疹が15件で最も多く、口渇11件、便秘10件、頻尿9件、膀胱炎8件と続いた。このうち重篤な副作用は21件。「皮膚および皮下組織障害」が13件を占め、全身性皮疹(4件)や薬疹(3件)などが挙がった。
SGLT2阻害薬の副作用として指摘のあった尿路感染や膀胱炎を含む「感染症および寄生虫症」は16件、頻尿など「腎および尿路障害」も14件報告されたが、重篤例はなかった。なお、低血糖症は6件で、うち1件が重篤なケースだった。
集計は医師からの自発的な報告に基づくもので、薬剤との因果関係が確定していない症例も含まれる。また、総使用症例は明らかでなく、発現頻度も現段階では不明となっている。市販直後調査は10月16日まで実施される。