ニューヨークで話題のフィットネス・クラス
公開日時 2013/04/22 05:00
“みんなのブートキャンプ(People’s Bootcamp)”という名のフィットネス・クラスがニューヨーカーの話題になっている。昨年7月にセントラルパークでスタートし、週末には郊外の高級ホテルのパティオでも人気を博したが、冬の間はマンハッタンの屋内ジムで開催されている。暖かくなったら、クラスは、また屋外で開催される計画である。(医療ジャーナリスト 西村由美子)
http://thepeoplesbootcamp.com/
「45分間で通常の90分クラスに匹敵する運動量」と指導を高く評価されるクラスには、アップテンポの音楽にかぶさってウィットとユーモアに満ちたトレーナーの激励が大声響き渡る。器具をいっさい使わないサーキット・トレーニングのクラスは年齢も、体型も,職業や社会的背景もさまざまな人々ほぼ常に定員いっぱい。男女混成だが、男性に人気があるのが特徴で、女性の運動着ショップ「ルルレモン(lululemon)」のイベントルームで開催される場合でも、参加者には男性の方が多いという。
施設を持たない運営で実現した価格は4週間(週2回)のお試しで$94と、マンハッタンとしては格安だが、そのうえ「$94払えないという人は相談してください。経済的理由だけでお断りすることはしません」というオープンな姿勢がニューヨーカーの間で話題だ。また、クラスに空きがあればいつでも予約なしでドロップイン参加でき、この場合のフィーは「お気持ちだけ(=いくらでも,参加者の自由裁量)払って下さい」という規定で、まったく支払わない人がいても、それを責められることはないという。
“みんなのブートキャンプ”のファウンダーはテレビプロデュ−サーにしてフィットネス・トレーナーでもあるMr.Rosantaだ。「ジムは運動のためのもの.誰もが使えるようでなければいけない」が信条のMr.Rosantaは、豪華な設備・機器あるいは運動後のマッサージや特別なドリンク・メニューの提供などでサービスを競うマンハッタンの高級ジムのあり方に疑問を持ち、実質的なサービスを、誰もが躊躇せずに使える手頃な価格で提供できる仕組みを創りたいと考えている。