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FDA 家族性高コレステロール血症治療薬Kynamroを承認

公開日時 2013/02/07 04:00

米食品医薬品局(FDA)は1月29日、ホモ接合型家族性高コレステロール血症(HoFH)治療薬Kynamro(mipomersen sodium)を承認した。同剤は、HoFH患者のLDL-コレステロール、アポリポプロテインB、総コレステロール、non-HDL-コレステロールの低減を目指す。


HoFH患者は米国では、100万人に1人といわれる希な遺伝性疾患で、いわゆる悪玉コレステロールであるLDL-Cを、LDL-Cのレベルが異常に高いために体内から除去できないために、30歳以前に心臓発作や死亡に至るケースもある。


FDA医薬品評価研究センター(CDER)のEric Colman代謝・内分泌製品部長は、「週1回注射剤のKynamroは、LDL-Cを上昇させる脂質粒子を作ることを阻害する他の脂質低下剤や食事療法との併用となる」と同剤の特徴を説明した。


Kanamroの安全性・有効性は、HoFH患者51例を対象とした臨床試験で確認された。同剤を投与された患者で投与後26週でLDL-C値が平均25%下降した。同剤のラベルには、肝酵素の異常や肝臓での脂質の蓄積などの理由で肝毒性についての枠組み警告が記載された。


FDAは、同剤について、「リスク評価緩和戦略」(REMS)の策定を承認した。Kynamroは米Isis社が創製したアンチセンス医薬で、通常の処方薬のように代謝にCYP450パスウェイを経由しないため他剤との相互作用がないと考えられている。Isis社は同剤を米ジェンザイム社(仏サノフィ子会社)に導出している。ジェンザイム社によると、同剤とビタミンK拮抗剤ワルファリン、また、高脂血症薬シンバスタチンやエゼチミブとの相互作用はなかったという。


ジェンザイム社のDavid Meeker 社長兼CEOは、「希少疾患治療薬リーダーとして、我々は重篤な症状とともに生きるHoFH患者が疾患をより良く管理できることを目的に我々の専門技術を提供することが出来、喜ばしい」とコメントした。


Isis社のStanley T Crooke 会長兼CEOは、「Kynamroは上市された初の全身用アンチセンス医薬だ。新規のより効率的な医薬品技術プラットフォームを作るために努力した20年にわたる蓄積だ」と述べたうえで、「我々のパイプラインで分かるように、我々のアンチセンス医薬発見技術は、HoFHのような慢性の希少疾患治療薬を含め多くの様々な疾患に応用できる」と今後への期待感を示した。


 


 

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