沢井製薬 抗アレルギー薬のエバスチン製剤の特許訴訟で勝訴
公開日時 2011/12/26 04:00
沢井製薬は12月22日、同社が製造販売する抗アレルギー薬エバステルの後発品「エバスチン錠5mg/10mg「サワイ」」と「エバスチンOD錠5mg/10mg「サワイ」」に関する特許訴訟で勝訴したと発表した。これは沢井のエバスチンの分布状態が製剤特許に抵触するかどうかが争われたもの。大阪地裁は同日付で、原告のスペイン・アルミラル社(特許権者)の請求を棄却する旨の判決を言い渡した。
沢井は2008年7月4日にエバスチンを薬価収載し、製造販売した。これに対してアルミラル社が同年8月26日付で同剤の製造販売の差止を求める訴訟と仮処分申し立てを大阪地裁に提起し、係争が続いていた。
焦点となった製剤特許は、水難溶性の原薬を微細粉粒化して製剤化することで溶出性を改善することを特徴とするものだが、沢井製品はこの特許の権利の範囲に入るものではないと判断された。沢井は今回の判決を受けて、「沢井製薬による本製品の製造販売の継続に何ら問題を来たさないことが確認された」とコメントしている。