PDUFA Vコミットメントレターはガイダンスの前倒し
公開日時 2011/09/30 04:00
米食品医薬品局(FDA)が9月1日に「処方せん薬ユーザーフィー法第5次改定」(PDUFA V)のドラフトコミットメントレター(原案)を公表した。コミットメントレター(CL)はFDAと医薬品業界の約1年に及ぶ交渉の結果であり、今後の長いキャンペーンの開始のシグナルでもある。だが、CLは新たな承認審査モデルの中核でもある。
同コミットメントレターでは、新規審査モデル、リスクベネフィット評価システム、医薬安全性、希少疾患、医薬品開発ツール、電子申請提出などに関する施策の多くは2013年施行と決め、2017年までの各施策の施行スケデュールを決定した。
新医薬品および新生物製剤の審査モデルは2012年10月1日に開始予定だ。新規モデルでは、60日間の申請受理期間において審査開始が遅延した場合、標準審査では少なくとも12か月の審査期間延長が認められる予定。一方、申請者には審査に関し、FDAと中期および後期に面談の機会が与えられる。FDAでは、新システムが承認率を向上させると期待しているが、少なくとも企業にとっては、FDAが申請した薬剤について何を考えているかについての感触を与えることになる。
FDAは2012年1月には議会にPDUFA V法案を議会に送ることを計画しているため、現在コミットメントレターについてパブコメを募集している。パブコメ後一部修正、追加が行われる予定だが、今回の改定では、2007年PDUFA改定時と同様、さほど多くの修正はないものと見ている。だが、医薬品業界は、コミットメントレターがより規制上の柔軟性を持つように、あるいは権限強化を図らないように上下両院議員を説得する必要があると見られている。
(The Pink Sheet 9月5日号より) FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから