アピキサバン 心房細動患者対象のP3でワルファリンへの非劣性示す
公開日時 2011/06/24 04:00
米・ブリストル・マイヤーズスクイブと米・ファイザーは6月22日、ファクターⅩa阻害剤・アピキサバン(製品名:ELIQUIS)の心房細動患者を対象に脳卒中発症抑制効果を検討した、日本人を含む臨床第3相試験(P3)の結果から、同剤のワルファリンへの非劣性が証明されたと発表した。同剤は、2社による共同開発が行われており、欧米では2011年第3四半期の申請を目指すとしている。
試験は、二重盲検下比較試験「ARISTOTLE(Apixaban for Reduction In Stroke and Other ThromboemboLic Events in Atrial Fibrillation)」。アピキサバンが、用量調節をしたワルファリン(目標INR:2.0~3.0)に対し、主要評価項目(虚血性・出血性脳卒中、未分類の脳卒中+全身性塞栓症)の発症率において、アピキサバンの非劣性を示すことを目的に実施された。同剤は5mg1日2回(選択された患者は、2.5mg1日2回)を投与する。対象は、1つ以上の脳卒中発症リスクを持つ心房細動患者1万8201例で、約40カ国、1000施設以上で実施された。
発表によると、主要評価項目でワルファリンへの非劣性を示したほか、副次評価項目では、有効性と大出血(ISTH出血基準)で、ワルファリンへの優越性を示したとしている。同試験の結果は、仏・パリで開催される欧州心臓病学会(ESC)のHot Lineセッションで、8月28日に発表される。
なお、同剤は、「待機的股関節または膝関節置換術後の静脈血栓塞栓症(VTE)の発症抑制」の適応で、EU加盟27カ国で承認されている。