バイオシミラー対応で大忙しのFDA
公開日時 2011/06/03 04:00
米食品医薬品局(FDA)はまだバイオシミラーのガイダンスを策定していないが、すでにバイオシミラー開発を目的とした14件の治験薬申請前相談を行ったことを明らかにした。これはFDAのSteven Kozlowskiバイオテクノロジー製品部長が5月4日のセミナーで話した。
同氏は企業を特定しなかったが、製品では欧州ですでに承認されているバイオシミラーが申請される見込みとした。
バイオシミラーの簡略承認手続きを規定した「生物製剤価格競争・イノベーション法」(The Biologics Price Competition and Innovation Act)では、FDAに対して申請を受け付ける前にガイダンスを発行することを求めていない。Kozlowski部長は、FDAは現在ガイダンスを検討中だと説明、申請者(企業)からガイダンスについての意見を聴いているというが、「ガイダンスがないことで、当面、申請はない」と見ている。しかし、同氏は、「ガイダンスがないということはガイダンスが重要でないということではない」としたうえで、「FDAは正しいガイダンスを策定するために一生懸命努力している」と理解を求めた。
しかし、現実問題として、多数の企業は、開発プロセスを予測できるように、申請に対するFDAの要求を知りたいとしており、早急なガイダンスの策定が望まれている。
(The Pink Sheet 5月16日号より) FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから