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製薬協 「企業活動と医療機関等の関係の透明性GL」発表 寄付金など13年度から公表

公開日時 2011/03/03 04:00

日本製薬工業協会は3月2日、製薬企業から医療機関や医師ら医療関係者への寄付金や原稿料などの経済的な供与の状況を開示するよう会員企業に促す「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」(GL)を発表した。今後、GLをもとに会員各社が自主的に行動基準を策定、12年度分の状況を13年度に公表できるよう取り組みを進めることになる。同日、EFPIA(欧州製薬団体連合会)Japanも、このGLに基づき会員社の取り組みを推進していきたいとする声明を発表した。

GLでは、共同研究費や委託研究費などの年間総額のほか、奨学寄付金など学術研究助成費、原稿料や講師謝金なども公開することを求めている。学術研究助成費は大学の教室名と金額、原稿料や謝金などは受領した個人名、金額までを記載するよう例示している。製薬協としてはこのGLを策定するにあたり、既に医学関係団体に説明済みだが、今後は各社が当該医療機関や医療関係者から公開の了解を文書で取得する必要がある。

その点、GLを策定した「透明性タスクフォース」の福原庸介委員長(写真中央)は同日、東京都内での発表会見で、「実施までに公開の了解を得られるよう努力したい。まず啓発活動をしていきたい」と述べ、理解を得ていくことの重要性を強調した、

医薬品の開発や適正使用のために必要な経済的な供与であるにもかかわらず、それが特定の医薬品について企業側に有利な評価するなど何らかの影響を及ぼしているのではないかとの疑いを持たれる場合もある。そこで製薬協は、企業側と医療側との関係を透明化することで、疑いを払拭するとともに、製薬産業への理解を得たい考え。(詳細は3月1日付既報)

なお、医療側からは2月に日本医学会が、製薬企業からの経済的な供与の状況について、学会発表の際などに公開するよう促す指針を策定している。
 

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