第一三共 第2四半期決算は大幅増益、 期待のエフィエントは売上低調に
公開日時 2010/11/01 04:00
第一三共が10月29日に発表した11年3月期第2四半期決算(4-9月)は、抗菌剤クラビットの売上の大幅減少(対前年比21.7%減)や円高の影響を、ARBオルメサルタン(日本販売名:オルメテック)の伸長や子会社のランバクシー社の売上985億円で吸収したことで、対前年同期比6.0%の増収、営業利益は77.2%の大幅増益となった。
苦戦が伝えられている抗血小板薬エフィエントの米欧での売上高は18億円にとどまった。この数値は第一三共の共同販促収入分。なお、共同販促先のイーライリリーの全世界での売上げ(4-9月)は約5900万ドル(うち米国は約4400万ドル)だった。一方、国内で4月に発売したARBとCa拮抗剤を配合した降圧剤レザルタスは19億円(通期予想は50億円)。
同日、通期業績の利益面(営業利益、経常利益、純利益)の数値の上方修正を行った。引き続き経費全般にわたる費用圧縮を押し進めるためというのが理由。売上は円高傾向の長期化による減少懸念はあるものの、引き続き、主力品の売上拡大による吸収をはかり、当初予想は変更していない。
〔連結業績(前年同期比)通期予想(前年同期比)〕
売上高 4988億8600円(6.0%増)9800億円(2.9%増)
営業利益 901億700万円(77.2%増)1000億円(4.7%増)
経常利益 926億4700万円(77.3%増)1000億円(3.0%減)
純利益 521億5400万円(179.0%増)550億円(31.4%増)
〔グローバル製品売上高(前期実績)通期予想(前年実績)〕
オルメサルタン 1216(1154)2600 (2383)
レボフロキサシン 339(433)700 (872)
プラバスタチン 237(297)440 (550)
〔国内売上高(前期実績)通期予想(前年実績)、億円〕
オルメテック 418(338)860 (772)
カルブロック 72(70)140 (137)
アーチスト 120(119)225 (233)
メバロチン 203(249)370 (462)
クレメジン 70(69)130 (133)
ハンプ 43(45)85 (94)
リバロ 40(37)80 (73)
サンリズム 56(60)105 (115)
ファスティック 26(27)50 (52)
クラビット 153(214)330 (436)
ロキソニン 269(237)510 (470)
ユリーフ 49(45)115 (90)
ジルテック 38(42)80 (96)
オムニパーク 130(147)230 (273)
レザルタス 19(-)50(-)