欧州医薬品庁(EMA)は、1月26日の同庁創設15周年を機に、2010年から15年までのEMA重点施策の工程表策定についてパブリックコメントの募集を開始した。
EMAは複雑化する行政および科学的環境に対応するため、15年までに以下の3分野での施策を重点化する。①公衆衛生問題への取組みーアンメット・メディカルニーズ、無視された疾患分野での医薬品研究開発の推進、公衆衛生の脅威に対する準備など②医薬品へのアクセスの改善―医薬品開発プロセスでの脱落の抑制、EMAの医薬品についてのベネフィット・リスク評価モデルの改善、医薬品審査における規制上の一貫性・科学性・質の向上など③医薬品安全使用の最適化―新規ファーマコビジランス手法・リスク最小化ツールなどを活用したエビデンスに基づくリスク・ベネフィット評価の強化、患者の経験を(安全性に関わる)意思決定に考慮など。
EMAは、関係者から広く意見を求めるために、ワークショップの開催や対面での意見聴取なども行う。締め切りは4月30日。新工程表は12月までにまとめられる。