GSKも新型インフルワクチン国内治験開始へ
公開日時 2009/10/07 04:02
グラクソ・スミスクライン(GSK)は10月6日、近日中に新型(H1N1)インフルエンザワクチンの国内治験を開始すると発表した。100人の健康な成人を対象に行う。データの解析を含めると3ヵ月程度かかる見込みという。別途小児の治験も行う。
厚生労働省は、必要なワクチンは2回接種で年度内に7700万人分が必要と判断しており、国内産で賄えない分はノバルティスファーマから1250万人分、GSKから3700万人分を輸入する方針。6日付で両社は厚労省と供給契約を締結した。同省によると、調達費用は1358億円で国内分は259億円、輸入で1126億円に上る。
ノバルティスはすでに9月16日に国内治験に着手、GSKは10月中に開始する。両社のワクチンは、いずれも免疫を増強するアジュバントを添加したもので、ノバルティス製は細胞培養により作られ、GSK製のは鶏卵ベースで作られる。
長妻昭厚労相は1日の会見で、「輸入ワクチンの確保に関しては必要な立法措置を速やかに講じて参りたい」としており、企業が副反応などで被った損害を国が補填していく仕組みと、副反応が出た場合の救済する仕組みを作るとしている。法案は臨時国会への提出、成立を図りたい考え。輸入ワクチンは早ければ年末からの接種開始を見込む。