味の素とアステラス 速効型食後血糖降下薬ナテグリニド DPP-4との併用で共同開発
公開日時 2012/10/11 04:01
味の素製薬とアステラス製薬は10月10日、速効型食後血糖降下薬ファスティック錠/スターシス錠(一般名:ナテグリニド)について、DPP-4阻害薬との併用試験に関する共同開発契約を締結したと発表した。味の素は現在、この併用に関するフェーズ3試験を実施中だが、今後は共同開発との形になる。両社は2014年度上期(14年4~9月)の効能追加申請を目指す。
日本でナテグリニドは、味の素から持田製薬を通じてファスティック錠として、アステラスからはスターシス錠として、それぞれ販売されている。11年度売上はファスティック錠が薬価ベースで39億円、スターシス錠は販売ベースで28億円。
今回の共同開発契約に基づき、アステラスは味の素に契約一時金や開発の進展に応じたマイルストンを支払う。具体的な金額は非開示。味の素によるフェーズ3試験では、併用しているDPP-4阻害薬はシタグリプチンとなる。
ナテグリニドとDPP-4阻害薬との併用療法が承認されると、ナテグリニドはスルホニルウレア系薬剤以外の全ての経口血糖降下薬との幅広い併用効能を持つことになる。両社は、「2型糖尿病治療に更なる選択肢を提供できるものと考えている」とコメントしている。