武田薬品 不活化ポリオワクチンのフェーズ2を開始
公開日時 2011/11/17 04:00
武田薬品は16日、不活化ポリオ(急性灰白髄炎)ワクチンを含む4種混合ワクチン「TAK-361S」の日本でのフェーズ2試験を開始したと発表した。現在、国内では経口生ポリオワクチンが小児の定期予防接種に使われているが、非常に稀だが数百万接種に1人あたりのワクチンに関連した麻痺が生ずることから、不活化ワクチンに対する要望は強く、早急な実用化が求められている。
TAK-361Sは同社が製造販売している沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン(3種混合ワクチン)に、セービン株不活化ポリオワクチン(注射剤)を混合した4種混合ワクチン。混合ワlクチンのため同時に接種でき、注射回数を増やすことなく接種が可能になる。セービン株不活化ポリオワクチンは弱毒株を用いた不活化ポリオワクチンで、現在海外で主に使われている野生株を用いた不活化ポリオワクチンと同等の安全性と有効性を兼ね備えていると期待されていることや、病原性の低い弱毒株は不活化前の製造工程における安全管理面に優れていることから、WHOからも早期開発が推奨されている。