病院到着から再灌流までの時間の遅れとPCIに移送される患者のアウトカムの関連
公開日時 2011/07/06 22:59
一次経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を施行のために病院間の移送を必要とするST上昇型の心筋梗塞(STEMI)の患者はしばしば最初の病院到着時からPCIまでのDTB(door-to-balloon)までに時間がかかることがある。病院到着時から最初のSTEMI照会病院への移送までの時間として定義されるDIDO(door-in to door-out)は、新規の臨床成績の評価測定法となっている。DIDO時間が30分以内なら再灌流治療が推奨されるという。
これを検証するために、2007年1月から2010年の間に298のSTEMIに対して一次PCIを施行できる298のセンターにおける14821例の後ろ向きコホート研究を実施した。
研究の結果、DIDOの中間値は68分で、1627例(11%)のみが30分以内だった。DIDOが30分以内の患者は、DIDO30分以上の患者と比較し、有意にDTB時間が90分以内に収まった。すなわち、PCIを早く施行されていることになり、再灌流の遅れは少なく、病院内での死亡率も減少することが示された。
JAMA 2011:305(24)