住友ファーマ 米国連結子会社・SMPA社の従業員約400人削減へ 基幹3製品の収益の伸びが想定下回る
公開日時 2024/03/05 04:52
住友ファーマは3月4日、米国連結子会社Sumitomo Pharma America, Inc.(SMPA社)の従業員約400人を今月末に人員削減すると発表した。進行性前立腺がん治療剤「オルゴビクス」など基幹3製品の収益の伸びが想定を下回ったことが原因。人員削減の対象は、本社、間接部門、営業部門、研究開発部門と全社に及ぶ。同社は23年7月の米国グループ会社再編時に約500人の人員削減を行っており、この間900人を削減。SMPA社の全従業員数は約1300人規模まで縮小する。
すでに同社は、1月31日に2024年3月期通期連結業績予想の修正を発表。米国における基幹製品の進行性前立腺がん治療剤「オルゴビクス」については売上高の通期予想を515億円から421億円に、同じく子宮筋腫・子宮内膜症治療剤「マイフェンブリー」は249億円から101億円に、過活動膀胱治療剤「ジェムテサ」は470億円から377億円にそれぞれ下方修正した。
◎北米で更なる効率的な組織運営が必要と判断
同社は、これら基幹3製品の収益が想定を下回っていることを踏まえて、「北米において更なる効率的な組織運営をしていく必要がある」と判断した。「営業部門においては、引き続き基幹3 製品の売上収益を拡大させていくために最適な組織体制とする」と強調している。
2024年3月期決算に事業構造改善費用を計上する予定。現時点での退職金総額等は未確定としている。また24年3月期通期連結業績予想に与える影響については現在精査中とした。さらに、25年3月期の人件費および経費の削減額は現在精査中で、5月14日に公表予定の決算発表で開示する予定とした。