富士製薬とエムスリー 月経困難症治療剤・FSN-013のP3 月経困難症スコアの変化量で統計学的有意差
公開日時 2023/02/10 04:50
富士製薬とエムスリーは2月9日、日本人の月経困難症患者および子宮内膜症患者を対象とした月経困難症治療剤・FSN-013(エステトロール ドロスピレノン配合剤)の第3相臨床試験で、主要評価項目である月経困難症スコア合計値の変化量でプラセボ群に対し統計学的な有意差を得たと発表した。同剤は2020年11月に国内の共同開発・共同販売契約を両社で締結しており、2024年中の上市を目指している。
FSN-013は、富士製薬がMithra Pharmaceuticals(ベルギー)から導入した天然型エストロゲンのエステトロール(E4)を新規成分として含有する製剤。エステトロールは、エストロゲンの受容体に選択的に作用することが確認されており、この選択性により様々なベネフィットが期待されている。
今回発表した第3相臨床試験は国内における月経困難症および子宮内膜症性疼痛の適応症取得を目的に実施したもの。それぞれ月経困難症患者および子宮内膜症患者を対象にしたプラセボ対照二重盲検試験。月経困難症患者を対象とした試験(試験No. FSN-013P-03)において、主要評価項目である月経困難症スコア合計値の変化量について、プラセボ群に対し統計学的に有意差を示した。
◎子宮内膜症患者の対象試験 視覚的アナログスケール値変化量でも統計学的有意差
一方、子宮内膜症患者を対象とした試験(試験No. FSN-013P–04)において、主要評価項目である最も高度な骨盤痛(下腹部痛・腰痛)の視覚的アナログスケール値変化量について、プラセボ群に対し統計学的に有意差を示した。なお、同剤を52週間投与した際の長期安全性については継続して評価する。