東邦HD 慶応大発ベンチャー「セルージョン」と資本提携 水疱性角膜症で再生医療等製品の事業化支援
公開日時 2022/01/10 04:50
東邦ホールディングス(HD)は1月7日、慶應義塾大学医学部眼科学教室発の再生医療ベンチャー「セルージョン社」と資本業務提携すると発表した。セルージョンは、iPS細胞由来角膜内皮代替細胞を用いた細胞治療の開発(開発コード:CLS001)に取り組んでいる。東邦HDとしては、今回の出資を通じて角膜内皮再生医療の社会実装へ向けた事業開発を支援する。さらに、遺伝子治療医薬品や再生医療等製品への取り組みを強化したい考えだ。
セルージョン社は、水疱性角膜症の治療を目的とするiPS細胞を利用した角膜内皮再生医療を主な事業として、2015年1月に設立した。現在開発中のCLS001は、角膜移植適用症例の半数以上を占める水疱性角膜症に対する再生医療等製品。2021年7月に慶應義塾特定認定再生医療等委員会および厚労省厚生科学審議会からヒトでの安全性を評価する医師主導臨床研究の実施承認を得ており、準備が整い次第、慶応大学病院で研究が開始される。
東邦HDは、今回の出資を通じて角膜内皮再生医療の事業開発を支援するとともに、遺伝子治療医薬品や再生医療等製品をはじめとするスペシャリティ医薬品への取り組みを強化したい考え。また、全国をカバーする流通網や、高機能な物流体制、緊急時への対応、医療機関への情報提供や市販後の安全性情報収集等のノウハウを活用し、原材料の輸送、治験物流、卸物流などの流通課題に全面的に協力するとしている。