アインHD 小型低速ロボットによる処方せん医薬品配送で実証実験を開始 患者宅へのラストワンマイル
公開日時 2021/03/05 04:50
アインホールディングスは3月4日、屋外での小型低速ロボットによる処方せん医薬品配送の実証実験を開始すると発表した。パナソニックや神奈川県藤沢市にある「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン(Fujisawa SST)協議会」と連携して実施するもの。アイン薬局で薬剤師からオンライン服薬指導を受けた患者の自宅に、パナソニックの小型低速ロボットが医薬品を配送する。実証実験は、アイン薬局Fujisawa SST店にて、きょう5日と翌週の12日に行われる。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、感染リスクを回避するための施策として、電話や情報通信機器による診療、服薬指導、医薬品の配送が可能となる措置が講じられてきた。また、2020年9月からはオンライン服薬指導も開始されている。今回の実証実験はこうした環境変化を踏まえて、在宅患者を対象に、①オンライン診療、②処方せんのFAX送信、③オンライン服薬指導、④医薬品の配送-の各段階を検証するもので、特に、医薬品の配送については、パナソニックが開発した小型低速ロボットを用いた国内初の屋外での実験が行われる。
なお、実証実験を行うFujisawa SSTは、18団体が加盟する街づくり協議会。パナソニックの工場跡地を利用し、藤沢市と官民が一体で新しいサービスを取り入れた街づくりに取り組んでいる。アインファーマシーズも加盟している。同社は、こうした取り組みを通じて、「患者の選択肢を拡げることで安心して治療を続けていただける環境を提供していきたい」と強調している。