リゾチーム塩酸塩製剤 効能・効果から「慢性副鼻腔炎」を削除
公開日時 2015/12/14 03:52
リゾチーム塩酸塩製剤を扱う製薬会社各社は12月11日、同剤の効能・効果から「慢性副鼻腔炎」を削除することが承認されたと発表した。これは、12年1月に厚労省から再評価指定を受け、有効性について検証を求められていたのを受け、関係会社が共同で行った臨床試験の結果「現在の標準治療に対するリゾチーム塩酸塩の上乗せ効果が認められなかった」ため。
リゾチーム塩酸塩製剤の製品名は▽アクディーム(錠剤、カプセル、細粒剤、シロップ剤 製造販売:あすか製薬 販売:武田薬品)▽ノイチーム(錠剤、顆粒剤、細粒剤、シロップ剤 製造販売:サンノーバ 販売:エーザイ)▽レフトーゼ(錠剤、顆粒剤、シロップ剤 製造販売:日本新薬、シロップ剤のみシオエ製薬 販売:日本新薬)。
あすか製薬、エーザイと子会社のサンノーバ、日本新薬と子会社のシオエ製薬の5社は共同して、「慢性副鼻腔炎」「気管支炎」「気管支喘息」「気管支拡張症」にかかる適応を対象として有効性を検証する臨床試験を実施していた。その結果、「慢性副鼻腔炎」については現在の標準治療に対するリゾチーム塩酸塩の上乗せ効果が認められなかったため、5月に効能・効果から削除する一変申請をしていた。
他の適応症については慢性閉塞性肺疾患(COPD)における標準治療に対するリゾチーム塩酸塩の上乗せ効果を検討しているといい、その試験結果に基づき再評価申請を行い、現在審査中だとしている。