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米FDA MCL治療薬アカラブルチニブを承認

公開日時 2017/11/09 03:50

米食品医薬品局(FDA)は10月31日、英アストラゼネカ社のマントル細胞リンパ腫(MCL)治療薬Calquence(アカラブルチニブ)を承認した。適応症は、成人における少なくとも1つ以上の受療歴のあるMCL。がん細胞の生存や増殖に関与する酵素であるブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)の活性を阻害するBTK阻害剤と呼ばれるクラスの薬剤である。

主な副作用は、頭痛、下痢、疲労感、筋肉痛、貧血、血小板減少症及び好中球減少症など。重篤な副作用では、出血、感染症および心房細動など。また、一部患者では、さらにがんを発症する二次原発がんの症例が見られた。

同剤は、FDAから迅速承認審査、優先審査、希少疾病薬および画期的療法(BT)の指定を受けた。

FDA医薬品評価研究センター(CDER)のRichard Pazdurがん拠点センター長兼血液・腫瘍製品部長代理は、「MCLは、特に侵襲的ながんである」と指摘したうえで、「前治療に無効だった患者や再発患者に対して、Calquenceは初期臨床試験で一定の患者に高い奏効率を示した新たな治療選択肢を提供する薬剤だ」と評価した。

アストラゼネカ社のPascal Soriot CEOは、「Callquenceの迅速承認は、わが社のランドマークを記録した瞬間となった」と述べたうえで、「同剤は、MCL患者にワクワクするような新規の治療選択肢を提供し、血液学分野における我々のプレゼンスの礎石となるに違いない薬剤として初めての承認となった」とコメントした。

MCLは、非ホジキンリンパ腫の一種で、稀で進行が早いタイプ。米国立がん研究所(NCI)によると、非ホジキンリンパ腫のうちの3~10%をMCLが占めるという。

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