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厚労省 漢方のサンシシ含有製剤の添付文書改訂指示 長期投与で定期的なCT、内視鏡検査促す

公開日時 2018/02/14 03:50
厚労省医薬・生活衛生局は2月13日、新たな重大な副作用が判明した医療用医薬品の添付文書を改訂するよう日本製薬団体連合会に通知で指示した。この中では漢方生薬のサンシシ、同薬含有の製剤について、腸の周囲の静脈に石灰化が起こる「腸間膜静脈硬化症」が現れるおそれがあるとして、「重大な基本的な注意」に「長期投与する場合にあっては、定期的にCT、大腸内視鏡等の検討を行うことが望ましい」との記述を盛り込み、医療従事者に対応を促すことになった。
 
「腸間膜静脈硬化症」は、以前からサンシシとの関連が指摘され、既に一部製剤では「重大な副作用」として明記されている。今回、それ以外の製剤の添付文書にも明記し、注意喚起することになった。
 
また、一般用薬においても添付文書に、同症な関する注意を盛り込み、長期連用の場合は医師、薬剤師、登録販売者に相談することとした。
 
改訂指示のあった薬剤と指示内容は以下のとおり(カッコ内は成分名、会社名)。
 
ツムラの生薬サンシシ(ツムラ)他
▽以下サンシシ含有製剤の成分名
清肺湯/防風通聖散/梔子柏皮湯/加味帰脾湯/竜胆瀉肝湯/五淋散/温清飲/荊芥連翹湯/柴胡清肝湯/清上防風湯/茵蔯蒿湯/黄連解毒湯/辛夷清肺湯/加味逍遙散
 
指示概要:
〇ツムラの生薬サンシシ(ツムラ)他
→「重要な基本的注意」に「本剤の使用にあたっては、漢方処方における患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること」を追記。
→ 「重要な基本的注意」に「漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること」を追記。
 
〇生薬、製剤全て
→「重要な基本的注意」の項に「サンシシ含有製剤の長期投与(多くは5年以上)により、大腸の色調異常、浮腫、びらん、潰瘍、狭窄を伴う腸間膜静脈硬化症があらわれるおそれがある。長期投与する場合にあっては、定期的にCT、大腸内視鏡等の検査を行うことが望ましい」を追記。
 
〇ツムラの生薬サンシシ(ツムラ)他
〇清肺湯/防風通聖散/梔子柏皮湯/加味帰脾湯/竜胆瀉肝湯/五淋散/温清飲/荊芥連翹湯/柴胡清肝湯/清上防風湯/茵蔯蒿湯
→「重大な副作用」に「腸間膜静脈硬化症」を追記。
 
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない例数、死亡例なし)
〇ツムラの生薬サンシシ(ツムラ)他(4例)
〇清肺湯(4例)/防風通聖散(0例)/梔子柏皮湯(2例)/加味帰脾湯(2例)/竜胆瀉肝湯(1例)/五淋散(0例)/温清飲(0例)/荊芥連翹湯(0例)
 
以下報告数は因果関係の評価をしてない(死亡例なし)
〇柴胡清肝湯(1例)/清上防風湯(1例)/茵蔯蒿湯(16例)/黄連解毒湯(20例)/辛夷清肺湯(4例)/加味逍遙散(24例)
 
薬効分類:510 生薬(ツムラの生薬サンシシ(ツムラ)他)、同剤以外は520 漢方製剤
 
ストックリン錠(エファビレンツ、MSD)
指示概要:「重大な副作用」に「QT延長」を追記。
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない例数):0例
改訂理由:「海外臨床試験において、血中濃度の上昇伴いQT間隔の延長が認められ、海外症例が集積したことから、専門委員の意見も踏まえた調査の結果、改訂することが適切と判断」
薬効分類:625 抗ウイルス剤
 
イオメロン注、同注シリンジ(イオメプロール、ブラッコ・エーザイ)
オムニパーク注、同注シリンジ(イオヘキソール、第一三共)他
指示概要:「重大な副作用」に「急性汎発性発疹性膿疱症」を追記。
過去3年の国内報告数(因果関係が否定できない例数):両剤とも1例ずつ(死亡例なし)
薬効分類:721 X線造影剤

<訂正>(2月15日11時)
サンシシの名称に誤りがありましたので下線部を修正しました。
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