【World Topics】米国流長寿の秘訣
公開日時 2016/10/13 03:50
米国は、国民の平均寿命が短いと悪名高い。が、それは銃による事故や犯罪 、交通事故や麻薬の事故など、健康事由以外のさまざまな社会的要因によるところが大きく、実は、元気な高齢者は米国にも案外多い。
107歳の誕生日を祝ったばかりのグラディス・アリソンさんはコンピュータのApple社で知られるカリフォルニア州クパティーノ市で話題の女性だ。
1908年生まれのアリソンさんはタイタニックの沈没も、世界恐慌も、2度の世界大戦も、 宇宙飛行士の月面着陸も、歴代19人の大統領とともに見て来た。
アリソンさんの長寿の秘訣は「きちんと一日3回食べること。食事を抜くのは駄目」それから「外に出て人に会って、いつも活動的でいること」 。
今年9月2日に104歳で亡くなるその日まで 医師として終生現役を貫いたのがUCサンフランシスコのドクター・イングルマンだ。サンフランシスコ初の関節リューマチ専門医として1947年にUCサンフランシスコに奉職して以来70年、研究と臨床一筋 の人生であった。
冗談好きな明るい性格で知られたイングルマン医師はサンノゼ生まれ。 プロ裸足のバイオリニストもあって、100歳の誕生日まで毎週かかさず弦楽四重奏のコンサートを開催していた。
イングルマン医師の長生きの秘訣は「年をとっても結婚して安定した性生活を営み」、「仕事をやめないこと」。そして「心筋梗塞に注意し」「絶対に転ばないよう気をつけること」であったという。(医療ジャーナリスト 西村由美子)