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PhRMA会員企業 自己免疫疾患治療薬311剤を臨床試験中

公開日時 2016/09/20 03:50

米国研究製薬工業協会(PhRMA)の会員企業は現在、自己免疫疾患治療薬311剤を開発中であることがわかった。PhRMAが米国全身性エリトマトーデス財団(The Lupus Foundation of America)と共同でまとめた「開発中の自己免疫疾患治療薬」(Medicines in Development for Autoimmune Diseases)で明らかになった。PhRMAが9月12日発表した。

開発中の薬剤の内訳は、自己免疫性の関節炎治療薬76剤、炎症性腸疾患58剤、乾癬治療薬48剤、全身性エリトマトーデス治療薬39剤、1型糖尿病治療薬34剤、多発性硬化症治療薬32剤――など。なお、311剤には承認申請中の薬剤も含まれている。

現在80種程度存在するといわれる自己免疫疾患のなかでも、関節炎患者は多く、関節炎小児患者のうち約30万人は若年性特発性関節炎に罹患している。また、関節リウマチ患者は150万人に達するという。クローン病や潰瘍性大腸炎患者は160万人に上る。全身性エリテマトーデスは150万人が罹患し、毎年1万6000症例が新規に診断されている。1型糖尿病には125万人が罹患している。

自己免疫疾患治療薬の進歩は目覚ましく、従来、関節リウマチ治療薬では、関節の炎症の軽減や症状の緩和など対症療法に限定されていた。しかし、近年は、生物学的疾患修飾薬は炎症の根本原因を標的としているため、身体的機能の改善や不可逆的な関節破壊の予防など寛解を可能とするようになった。しかし、自己免疫疾患患者は一生疾患とともに歩まねばならないために身体的ならびに経済的負担も大きく、さらに有効な薬剤の開発が望まれている。

現在開発中の自己免疫疾患用薬剤のうち、全身性エリトマトーデスでは同疾患の進展に重要な役割を果たしていると思われるタンパクを標的とした抗体医薬があり、乾癬では自己免疫炎症過程に関与し重要な役割を果たしている遺伝子に結合、その作用を中和する抗体医薬などが注目されている。

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