OBC研究所代表小原公一K君の勤める会社から久々の新製品が発売されることになった。MＲにとって新製品の発売程、心の踊る瞬間はない。Ｋ君の会社でも新製品の製品知識、該当疾患の周辺知識、マーケティング戦略、などの研修が行われ、待ちに待った発売日を迎えた。会社からの指示は担当先の開業医の５割に採用させよとの指示を受け、発売日は迎えた。K君の担当先は約８０軒あるので、少なくとも４０軒には採用させなければならない。事前調査の結果から、どの先生が対抗品をどの程度使っているかは把握できていたので、発売日が待ち遠しい感じでいた。発売日となって、K君は会社から教えられた通りの話法を使って、学術宣伝に入った。何軒かの顔なじみの先生は、K君の説明で採用してくれたが、目標の２０％にも満たない状況であった。発売から２...