明治製菓 MR全員にiPad導入 2011年中に整備 動画情報で競争力強化
公開日時 2010/12/27 04:00
明治製菓は12月24日、タブレット型携帯端末「iPad」をMR730人全員に導入すると発表した。2011年1月から導入を開始し、同年中に整備を完了させる計画。同社によると、試行的に今年10月に50台導入したところ、動画による情報提供もあって医師から好評だったほか、医師との面談時間や件数の増加にもつながったため、全MRに導入することを決めた。投資額は非開示。
同社がiPadで情報提供する製品は、今のところ、セフェム系抗生物質メイアクト(一般名:セフジトレンピボキシル)や抗うつ薬リフレックス一般名:ミルタザピン)などの主要製品。試行導入の際には、例えば耐性菌が薬剤によって時系列的に死滅していく動画や、専門医による薬理作用の説明を画面上で見せながら情報提供し、医師の関心や理解を深めることに成功したという。
また、同社は今回のiPad本格導入によって、医師や薬剤師の意見や要望をダイレクトに本社へフィードバックするシステムの開発に着手するほか、MRがiPadにダウンロードする情報をサーバーで一元管理するシステムの開発にも並行して取り組む。同社は、「製薬業界で主流だった印刷資材を用いた情報提供から、デジタルコンテンツの活用へとシフトすることでペーパーレスを促進し、印刷資材の効率化も目指す」としている。